化粧品における動物実験の廃止を訴える、美しさに犠牲はいらないキャンペーン実行委員会(CFB)は10月1日、コーセーが「化粧品の動物実験を廃止した」と発表した。昨年の資生堂、マンダムに続く形で、業界大手が続々と動物実験の廃止を宣言している。企業活動を変えている原動力は、商品にエシカルを求める消費者の声だ。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

写真:「美しさに犠牲はいらないキャンペーン実行委員会(CFB)」

写真:「美しさに犠牲はいらないキャンペーン実行委員会(CFB)」

CFBのもとに、コーセーからの回答が届けられたのは、9月29日のことだ。CFBのメンバーたちは9月10日、コーセー本社を訪れて、動物実験の廃止を求める要望書を提出していた。

コーセーは回答書で、「原料・完成品、自社における実施・外部委託を問わず、2013年上期より廃止しており、今後も行わない方針(*中国への輸出を除く)」、「子会社・系列会社などの関連会社においても、同様に廃止している」と返答した。

同社はホームページ上で、「動物実験の廃止はグローバル社会の重要な要請事項と受け止めている。早期の実現を願って、90年代から動物実験代替法の開発に取り組んできた。業界や産学官と連携して、代替法の普及と進展のために、一層の努力をしていきたい」と公表した。

同社広報室の外丸純子課長は、「90年代から続けてきた代替法の研究の成果、そして、消費者の声を感じて、このタイミングで(動物実験の廃止を)宣言した」と話す。

CFBは、コーセーに動物実験の廃止を求めるうえで、署名サイトで賛同者を募った。24,937票が集まり、今回の決断を後押しした形だ。CFBのホームページ上では、いまだに動物実験を続ける、花王、カネボウ、ポーラ、フジフイルムなどの大手メーカーに対して、動物実験の廃止を求めている。同委員会では、仲間も募集中だ。

美しさに犠牲はいらないキャンペーン実行委員会の公式サイトはこちら


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