2014年度ノーベル平和賞が10月10日に発表され、パキスタン人のマララ・ユスフザイさん(17)とインド人のカイラシュ・サティヤティさん(60)が受賞した。両者は、宗教的な理由で教育機会を奪われた子どもたちや女性のために、活動していることが評価された。マララさんは、「女性が教育を受ける権利」、サティヤルティさんは「児童労働の反対」を訴えている。(オルタナ副編集長=吉田 広子、オルタナS副編集長=池田 真隆、編集部=佐藤 理来)
マララ・ユスフザイさんは、パキスタン出身の17歳。11歳の頃から、女性の権利、子どもたちに対する教育の権利を訴えてきた。イスラム教国では女性差別が根付いており、女の子は教育を受けることができない。
マララさんは教育の権利を訴えたことで、タリバン兵士に襲われて瀕死の状態になったこともある。
2013年7月12日には、国連で演説をし、「命を狙われても、声を上げ続けることの大切さ」を訴えた。演説をした同日はマララさんの誕生日であり、「マララデー」とされ、すべての女性、少年少女の権利のための日となっている。
ケイラシュ・サティヤティさんは1954年、インド生まれ。インドの子どもたちの権利を守る活動家で、1990年代から児童労働反対運動に取り組んできた。「Bachpan Bachao Andolan」を立ち上げ、これまでに8万人以上の子どもたちを強制労働から解放し、リハビリや教育の機会を提供してきた。