積水ハウスが大阪で取り組む環境保全活動が、緑の都市賞における最上位の内閣総理大臣賞を受賞した。受賞したのは、大阪・新梅田シティで展開する「新・里山」と巨大緑化モニュメント「希望の壁」。11月5日、ホテルオークラ東京で表彰式が開かれ、同社の平林文明取締役専務執行役員は、「緑の豊かさを地域住民とともに共有しようという思いが届きうれしい」と話した。(オルタナS副編集長=池田 真隆)
「新・里山」は2006年7月、新梅田シティ内に、同社と地権者で造成された。面積は、約8000m2。同地では100種500本を超える中高木や200種類以上の草花が咲き乱れる。絶滅危惧種を含む40種類以上の野鳥や50種を超える昆虫類なども生息している。2007年からは、地元の幼稚園・小学校と協働し、無農薬有機栽培での米・野菜づくり体験も行っている。
「希望の壁」は、高さ9m、長さ78mの巨大緑化モニュメントだ。建築家・安藤忠雄氏の発案を受けて、同社が2013年11月、新梅田シティ内に造成した。「人が参加し、育てる」をコンセプトに、開花時期の異なる草木を植栽している。四季によって、異なる表情を見せ、訪れる人に緑の癒しを与える。
同社は2001年から、生物多様性に配慮した造園緑化事業「5本の樹」計画に取り組んでいる。5本の樹の「5本」には、「3本は鳥のために、2本は蝶のために、日本の在来種を」という思いが込められている。住まいの庭づくりを通じて、生態系保護につなげている。同計画を始めて2013年末までに、1019万本の樹木を植栽した。
緑の都市賞とは、地球環境に配慮した生活環境をつくりだした企業・市民団体などに与えられる賞。今年度の賞で、34回目を迎える。
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