2020年、私たちの暮らしはどうなっているのだろう。地球温暖化やエネルギー問題が深刻化する中、いまの生活レベルを保てるのだろうか——。そんな疑問に一つの答えを見いだす環境展示会「LIFE MESSE FOR 2020」が、11月11日から3日間、京都駅前広場で開催された。(オルタナS関西支局特派員=高野 朋美)

開会セレモニーでは、3企業と池坊の次期家元が合同でバラの花を挿し、暮らしにうるおいを与える生け花作品を完成させた

開会セレモニーでは、3企業と池坊の次期家元が合同でバラの花を挿し、暮らしにうるおいを与える生け花作品を完成させた

主催は、積水ハウス、シャープ、BMWなどエコ先進技術を持つ3企業と、華道の名門、池坊。先端テクノロジーと花が一体となり、未来のエコライフを提案した。

「我慢と節約の時代は終わった」。これが展示会のキャッチフレーズ。会場には、積水ハウスのゼロエネルギー住宅「グリーンファースト ゼロ」が展示され、そのブースを彩るように、生け花作品の大作をディスプレイ。人が省エネを意識しなくてもエコを実現できる技術とともに、うるおいのある心豊かな生活が提案された。

「グリーンファースト ゼロ」は、断熱性能を徹底的に高めることで、住まいの消費エネルギーを大幅に低減。その上で、屋根に設置した太陽光パネルや燃料電池によってエネルギーを作り出し、消費エネルギーと創造エネルギーを差し引きゼロにする住まいだ。積水ハウスの新築住宅の約60%が、すでにグリーンファーストゼロになっているという。

地球温暖化を防止するため、政府は2020年までに、住まいに必要なエネルギーをすべて自給自足する「ネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)」を、新築住宅の標準とする方針を打ち出している。

積水ハウス温暖化防止研究所所長の石田建一氏は「先端のテクノロジーを使えば、家が勝手にエネルギーを創り、省エネを実行してくれるので、ライフスタイルを変えなくてもCO2を出さない暮らしができる」とコメント。我慢しないエコ生活が、すでに現実のものになっていることを示した。

我慢をしなくても快適な生活を楽しめる、積水ハウスの「グリーンファースト ゼロ」のリビングモデルやシャープの省エネ家電、BMWの電気自動車などが展示された

我慢をしなくても快適な生活を楽しめる、積水ハウスの「グリーンファースト ゼロ」のリビングモデルやシャープの省エネ家電、BMWの電気自動車などが展示された

一方、池坊は、自然との共生をテーマに、松や梅もどきなど、日本の伝統的な花や木を使った生け花を披露。環境テクノロジーと、華道のような伝統文化の融合によって、自然と共生する豊かな暮らしが広がることを、作品を通じて発信した。

[showwhatsnew] m3_banner_640-190
banner600_200
オルタナSキャンパス支局募集中!
スクリーンショット(2014-09-24 21.37.32)