兵庫県宝塚市にある映画館「シネ・ピピア」で11月22~28日、「第15回宝塚映画祭」が行われる。それに先駆け、9月27日、プレ企画として「今年の夏、みんなが宝塚で撮った写真を集めて映画館で見る会 2014」が開かれた。(オルタナS関西支局特派員=中川 なつみ)
同イベントは、宝塚で撮影された写真を募集し、集まった写真を映画館のスクリーンに上映するという企画。去年の映画祭のプレ企画として始動し、今年で2回目の開催となった。
当日は、宝塚に住む人、宝塚に通う人など、さまざまな人が撮影した400枚以上の写真がスクリーンに投影された。応募者が自分で考えたタイトルと共に、映画館のスクリーンに上映される数々の写真。
家族や愛犬・愛猫の姿から、参道の風景、お気に入りのラーメン屋まで。ひとつの視点ではなく、さまざまな視点から切り撮られた写真が上映され、時には会場に笑いを、時には会場に頷きを誘った。
上映後には、ミニトークも実施された。同映画祭ディレクターの岩淵拓郎さんと、2013年宝塚メディア図書館主催「ZINE/BOOK GALLERY!2013」で宝塚映画祭賞を受賞した写真家の井上尚美さんが登壇した。
集まった写真について岩淵さんは、「同じ夏に宝塚で撮られた写真でも、こんなにバリエーションがある。宝塚のそれぞれのイメージがずれているのも面白かった」と話した。
井上さんは、「好きなものを素直な気持ちで撮っている写真が多いなと思いました。好きなものを好きなように撮るのが写真の良さだとわたしは思うので、いいなと思うものをこれからも撮っていただければいいな」と評した。
「第15回宝塚映画祭」では、今回紹介した「今年の夏、みんなが宝塚で撮った写真を集めて映画館で見る会 2014」以外にも、「ホームムービーの日in宝塚」(地域や家庭で眠っている8ミリフィルムを持ち寄り、みんなで鑑賞する企画)や「この町を面白くする10人のプレゼンテーションパーティ」(宝塚~阪神間を拠点にさまざまなユニークな活動を展開する20~40代が集まり、それぞれのプレゼンテーションを映画館でやってもらうパーティ)などさまざまなプレイベントを行ってきた。
メインイベントは今週末11月22~28日、宝塚シネピピア(兵庫県宝塚市売布2-5-1ピピアめふ5F)で開催される。現在、宝塚市内にある2つの市立図書館にある計100冊の本の中に、今年の映画祭の招待チケット100枚をこっそりと挟み込むというゲリラ企画を行っている。
どの本にチケットが挟まっているかは秘密だが、宝塚映画祭のテーマやプログラムに関係する本を中心に選び、チケットを挟んだとのこと。
ただ映画を上映するのではなく、市民を楽しく・嬉しく巻き込み 映画祭の中に気分を連れ込む。そんな仕掛けがたくさんあるのが、宝塚映画祭。
市民から愛され、市民の力によって成り立っている同映画祭。遠方の人も関西に住む人も、これを機に、皆から愛され続ける町を散策し、映画を見に、宝塚を訪ねてみるのはいかがだろうか。
◆宝塚映画祭公式HP:http://takarazukaeiga.com/
「今年の夏、みんなが宝塚で撮った写真を集めて映画館で見る会 2014当日の様子: