映画誕生以降、映画製作に携わる人間は大体男である。あなたは女性監督を何人思い出せるだろう?2013年までの5年間で、監督や脚本、カメラマンなどを務めた女性は全体の4.7%なんてデータもあって、だから映画には、男性からみた女性・セクシーで魅力的な女性というのがしょっちゅう登場する。それは観客を惹きつけるけど、それ以上の満足が得られないことが多い。(横浜支局=則定 彩香・横浜国立大学教育人間科学部3年 ココカラ映画部)
その女性の扱い方ってところで、新しいなと思ったのがラース・フォン・トリアーの新作「ニンフォマニアックvol.1/2」。彼も男だけど、だからこそ、よくこんなの撮れたなと驚いた。というのも、この作品はセックス依存症の女性の話だけど、これがどうして全然エロくない。
R18+ということもあって、過激なプレイ丸見えのシーンもあるんだけど、その主人公はよくある男性の性的対象としての女性ではない。ではなくて、あくまでもセックスに狂ってしまった女性そのものを描いているから、セックス映画っていうよりは狂気じみたコメディって感じ。オチも秀逸なので、2本合わせて最後まで見てほしい。2月7日から公開。
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