料理研究家で前衆議院議員の藤野真紀子さんや演出家の宮本亜門さんら61人の呼びかけ人からなる「TOKYO ZEROキャンペーン」は1月22日、望月義夫環境相に動物福祉策を訴える要望書と署名を提出した。署名はネット上で集め、4万3623人から集まった。要望書では、飼育放棄、殺処分の連鎖を止めるため「8週齢規制の早期実現」について強く求めた。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

望月環境相と面談し、動物福祉化への政策を求めた

望月環境相と面談し、動物福祉化への政策の必要性を求めた

要望書では、2020年の東京五輪までに、「8週齢規制の早期実現」・「動物愛護センターのティアハイム化」・「保護犬・保護猫の譲渡率向上」の3点を訴えた。要望書を受け取った望月環境相は、動物の殺処分につながる「8週齢規制」についていち早く言及した。「法律的なものだけではなく、買い手にも、売り手にもモラルを求める問題。重要な課題として認識している」。

生後56日(8週齢)に満たない、幼すぎる子犬を生まれた環境から引き離すと、精神的外傷を負う可能性が高く、無駄ぼえや無駄がみなどの問題行動を起こしやすくなる。この行為が、飼い主の飼育放棄につながる可能性を高めてしまっている。

2013年度、全国の自治体に引き取られた犬猫の数は18万9388匹。うち殺処分されたのが13万8268匹。殺処分率は73%にのぼる。一方、譲渡された犬猫は3万4635匹で、譲渡率はわずか18・28%。

要望書では、動物愛護センターの立地や施設の外観を変えて、気軽に行けるよう求めた。抑留して殺処分するための施設から、ドイツの「ティアハイム」のような、保護して譲渡するための施設に転換していくことが必要とした。

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