開発コンサルティング会社アイ・シー・ネットはこのほど、社会的課題を解決するビジネスプランを競い合う「40億人のためのビジネスアイデアコンテスト」を開いた。同コンテストには会社員・起業家・大学生らから144件のアイデアプランが応募された。グランプリとなる最優秀賞には、USBメモリで途上国のIT人材の育成を行うプランを発表した原秀一氏が輝いた。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

ビジネスプランを発表する原氏

ビジネスプランを発表する原氏

原氏のビジネスプランは、途上国のIT機器環境を豊かにし、IT人材の育成を目指すもの。原氏は、パソコンを起動するためのプログラミングを書き込んだUSBメモリを開発した。このUSBメモリを差し込むことで、ハードディスクが故障していたり、ウイルスに感染していても、通常にパソコンを起動することができる。途上国には、パソコンは多くあるが、違法コピーのソフトを使用している人が多く、故障しているものが大半だ。

このプランを実施する想定先の地域は、タンザニアの首都ダルエスサラームの大学生や企業という。販売価格は20~30ドルで考えている。今年5月にはサンプルを開発し、7月には現地に行き、パイロット販売を行う予定だ。アイ・シー・ネットは、現地でかかる調査費や渡航費などを負担する。

同コンテストの特徴は、アイデアの事業化までこだわる点だ。原氏も含め、同日登壇した6人のファイナリストのアイデアで実現可能と判断された企画は、同社が事業化までバックアップする。支援内容は、進出地域のマーケティング調査や立ち上げ資金などさまざま。同社が持つ100カ国以上の途上国とのネットワークや、開発コンサルの業務経験を生かす。

今冬に、第3回目となる同コンテストを開催予定。民間発のアイデアで途上国の社会変革を加速させていく。

【40億人のためのビジネスアイデアコンテスト】
<ビジネス部門>
最優秀賞:原秀一氏「One USB」
優秀賞:三原日好氏・佐藤徳昭氏「SENLITE」
観客特別賞:黒柳英哲氏「Micro Finance3.0」

<アイデア部門>
見山ゼミ「BANGLIGHT PLAN」

<H.I.S.敢闘賞>
内田 真理子氏「外国人ツーリストへの夕食アテンドローカルマッチング~世界友達化プロジェクト~」
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