1週間に渡る米国・バーモント州のベン&ジェリーズ取材ツアーはいよいよ最終日を迎えた。最終日は、社会性の高い企業に送られるB corp認証を受けたクッキー工場と畜産現場を訪れた。(オルタナS副編集長=池田 真隆)
B corp(ビーコープ)をご存知だろうか。社会性の高い営利団体に送られる認証のことである。米国のNPO法人B Labが2012年から始めたものだ。21日、筆者が訪れたのは、ベン&ジェリーズのサプライヤーであるクッキー工場「Rhino」。ビーコープ認定を受けた企業である。
この工場では、世界的に大人気のフレーバーCookie Dough(クッキードー)に入っているクッキー生地を生産している。また、社員の士気を高めるために、社員間の投票で優秀な人物を表彰したり、移民の受け入れも積極的に行っている。
ビーコープは2015年で153社が認証を受けている。認証を受けるには、環境・労働・経営面などの項目で条件を満たしていないといけない。まだ、日本企業で認証を受けた企業はいない。(*ベン&ジェリーズやパタゴニアなどは認定を受けているが、純粋な日本で生まれた企業では認証を受けていない)今後は、世界中に広報していくために、ビーコープに特化したメディアも立ち上げる予定だ。
続いて訪れたのは、畜産現場。ここでは約200頭の牛が飼われている。成長ホルモン剤の不使用など、牛たちに配慮した飼育方法で育てられている。この飼育方法は、Caring Dairy (ケアリング デアリー)といわれるもので、ベン&ジェリーズが作り上げた11個の評価基準項目に従って独自審査する。
この基準を満たしている農場には、牛乳の原価に加えて、プレミアム料金を支払っている。こうすることで、持続可能な酪農を可能にしている。
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