慈済基金会は1966年に證厳(しょうげん)法師という尼僧によって設立された仏教の考えをベースにした慈善団体だ。これまで40年来、社会のために力を尽くしてきた。慈済基金会は海外に39の支部を持ち、活動は多岐にわたる。大学や病院、テレビ局まで運営し、NGOとしては規格外の規模だ。
慈善、医療、教育、人文の4項目を「四大志業」とし、その他に骨髄バンク、環境保護、地域ボランティア、国際救済を加え8項目を推し進めている。
緊急災害時の支援活動にも力を入れている。「とにかく困っている人がいたら助けよう」がコンセプトの団体だ。慈済基金会の活動は全て、寄付金とリサイクル製品の販売などによる慈善事業の収益で成り立つ。
慈済基金会の活動には共通した理念がある。それは「慈悲の心」だ。仏教をベースにした考えなのだが、決して閉鎖的ではない。ボランティア参加者や寄付者の中にはキリスト教徒やイスラム教徒も多くいるという。「誰もが善の心を持っていると信じている」と陳さんは言う。
■東日本大震災で、見舞金から談話会まで