2008年3月24日の深夜、僕は関空からシリアに出発した。緊張する余裕も無いまま、実感も湧かないままに出発した、というのが正直な感想だ。

約1日かけてシリアに到着したのは3月25日の夕方。飛行機を降りると、空港に入ってすぐのところに、ボランティア調整員のNさん達が待っていた(調整員とは、協力隊の活動をサポートしてくれる、JICAの契約スタッフ)。外からでは普通入れない場所だが、JICAの実績のおかげだろう。入国審査も、現地JICAスタッフのシリア人がやってくれる。

日本と同じくらいと聞いていた気温だったが、空港内で見つけた温度計では27度を示していた。3月とは思えないほど暑い。持ってきた服は寒い時に備えたものがほとんどだった。そんな温かいシリアの空気を味わいながら、こそこそと空港内の写真を撮っていると、調整員のNさんから「気を付けて。第二次世界大戦が始まる前の日本の空港で写真を撮っているようなものだから」と注意を受けた。

空港内の写真

空港内の写真

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