関西をアジア経済の拠点とするきっかけを作ろうと、大阪に本社を構える若手起業家のネットワーク「EO Osaka」などは9月30日~10月3日、リッツカールトンホテル大阪などで、世界の起業家が集結するカンファレンス「EO Global University(世界起業家大学)」を開催する。年商100万ドルを超える若手起業家たち約400人が、北米、中南米、アジア、欧州など全28カ国から参加。セミナーや日本企業の視察ツアーなどを体験する。(オルタナS関西支局特派員=立藤 慶子)

「EO-Entrepreneurs Organization(起業家機構)」は、1987年にコンサルティング会社Gazelles.Incの創設者Verne Harnish氏らによって設立された。年商100万ドルを超える会社の若手起業家の世界的ネットワークだ。

過去のEO Global Universityの様子

過去のEO Global Universityの様子

現在48カ国、約11,000人の起業家が加入しており、所属する起業家が経営する会社の平均年商は約5230万ドル(61.7億円)。GDP(国内総生産)に換算すると、EOだけでその規模は世界銀行が発表している2013年GDPランキングで世界23位になる。

EO OsakaはそのEOの大阪支部として、メンバー同士の交流と、アジア経済のハブを関西に構築することを目指し、2010年に設立された。現在、大阪に本社を置く38社の起業家が有志で加入しており、月例会やフォーラムなどを開いている。

「EO Global University(世界起業家大学)」は、EOが主催する年2回の国際会議で、大阪での開催は初。大阪会場では「一期一会」をテーマに、国内起業家や学者などによるスピーチのほか、白鶴酒造、ラーメン魁力屋、アサヒビールなど各企業の店舗や施設の視察が予定されている。期間中や前後に高野山での禅体験、京都西陣織の工場見学、京都での舞妓体験など、多彩なオプショナル体験ツアーも行われる。

関西国際空港は2007年頃から格安航空会社(LCC)の拠点化を進め、平成26年度のLCC就航数は成田を抜き国内トップ。同年度の関空の国際線外国人旅客数は699万人と、過去最高を記録した。関空を拠点にした訪日外国人は近年急増している。

EO Osaka会長、豫洲短板産業代表の森晋吾さんは、「関西は、関東圏に比べ家賃や人件費も安く、日本でのビジネスの足掛かりとして最適な地域です。EOの世界メンバーの間でも、関西への関心は高まっています。今回のイベントを機に、大阪をはじめ関西のビジネス都市としての魅力を世界の起業家にアピールし、関西の経済を盛り上げたい」と話している。

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