4月14日と16日に連続して震度7の地震が熊本を襲った。一度目は夜の9時半頃。私は先生と話しがあったために東海大学熊本キャンパスにいた。その時に今までに経験したことがない揺れを感じた。教室の壁が崩れ落ち、急いで全員で建物の外のサッカーグラウンドに避難した。グラウンドには学生や付近の住民が次々と避難してきた。私は明け方までそこに避難し、家族の迎えがあって帰宅することができた。(東海大学熊本キャンパス 復興支援チームVukki=田中 千瑛・東海大学熊本キャンパス 経営学部経営学科4年)

東海大学熊本キャンパス 復興支援チーム”Vukki”

東海大学熊本キャンパス 復興支援チーム”Vukki”

二度目は4月16日の深夜1時20分に起こった。家で家族全員で寝ていた時であった。地震後は停電になったことから、懐中電灯をつけて外に避難し、それから1週間は車中で寝泊まりをした。熊本の人は誰もこんな時間に大地震が起きることを想定しておらず、80才になる私の祖母に聞いてもこんな経験は初めてだと言う。自宅は屋根の瓦が落ち、壁がひび割れ、室内も箪笥や棚が倒れグチャグチャになった。

■ボランティアチームの結成

この週は新学期が始まって1週間目でまだガイダンスが終わったばかりであった。しかし、翌日から大学は休講となり、学内は立ち入り禁止となった(休講は5月15日まで)。私は「生まれ育った熊本のために何かしたい」と思った。しかし、具体的にどうしたらいいのか分らない。その時に私が学ぶ簿記部の先生に「ボランティアチームをみんなでつくれば良いのではないか」とアドバイスを受け、直ぐに手を挙げた。こうして、復興支援チーム「Vukki」が立ち上がったのである。

■初めての災害ボランティア

ボランティアセンター

まずはボランティアに参加するために、花畑町にある災害ボランティアセンターに行くことにした。熊本市は余震が続いていたことから、4月22日からセンターがスタートした。私は初日に行ったが、この日は活動開始日ということもあり1,000人近くのボランティアが全国から集まっていた。そのため受付が締め切られ、結局この日はボランティアに参加することができなかった。

無題1そこで、翌日の23日に改めてボランティアセンターへ行った。メンバーは同じ大学に通う5名とである。この日、私たちに与えられた活動はポスティングだった。センターで24人のチームにまとめられ、指定されたバスに乗って江津湖公園へ出発。現地ではさらに5人ずつのグループに分かれる。

私たちは同じ大学の3人と他大学の1人、そして四国から来たという50代の男性と同じチームになった。この男性は阪神淡路大震災のときに被災され、今回の熊本地震を聞いて四国から駆け付けたそうだ。

ポスティングは、熊本市の災害ボランティアセンターの周知活動で、被災された方の自宅ポストにチラシを配るもの。チラシを見て、被災された方がボランティアセンターの存在を知り、依頼するために必要な活動だ。

私たちが担当した江津湖沿いの道路には大きな亀裂があり、改めて今回の地震の大きさを実感した。また、ところどころ家屋が倒壊して危険な場所もあった。そうしたなか1軒ずつ訪問し、「地震は大丈夫でしたか?」「なにかお手伝いすることはありますか?」など声掛けをした。

そこでは、「自分たちでなんとか片付けできたので大丈夫です。ありがとうございます」「一人では無理なので、お手伝いをお願いします」などの声をいただき、同じ地域でも人それぞれに違った状況であることを知った。そして活動は14時に終了し、全部で60軒の家を訪問していた。今回の熊本地震では立ち入ることが危険な家屋がたくさんある。そこで当面のボランティアはポスティングを積極的に活動していくそうだ。

無題2

■復興支援チーム“Vukki”としての今後

私はいま大学4年生で就活の真っ最中だ。復興支援チーム“Vukki”には私と同じ4年生が11人もいる。そんな中で、いま何をすべきか、何ができるのかを正直悩んでいる。

復興には長い支援が必要である。災害ボランティアは息の長い活動となる。そのためにメンバーのモチベーションをどう維持していくのか、他の学生にも「熊本と共にあり」というVukkiの意義に共感してもらい活動に参加してもらうためにどのように広報していったらいいのか、団体としてどのように運営していったらいいのか、いろいろと課題は多い。

一方、今回ボランティアをした熊本市だけでなく、益城町や東海大学阿蘇キャンパスのある南阿蘇村など被害は広い。地域の方々の悩みはいろいろあると思うが、今回ボランティアに参加してみて自分たちの力で1つずつでも解決することができるようこれからも東海大学熊本キャンパスの学生として、熊本の人たちと力を合わせて復興に向けて頑張っていきたいと強く思っている。

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