NPO法人3keysでは児童虐待を受けた子どもへの学習支援、児童相談、また周囲への啓発活動を行っている。支援のためには支援者数・情報発信のスキルなど様々なものが求められる。そこで重要になってくるのが、外部からのボランティアやプロボノと呼ばれる人々なのだ。(八木橋 朋広)
第4回目となるNPO大学の講義の今回のゲストはNPO法人 3keys代表 森山誉恵さんだ。3keysでは、児童虐待を受けた子どもたちに向けて、学習支援などを行っている。
児童虐待は1990年から25年ほどでなんと、100倍近い数にまで増えた。そうした背景のもと、森山さんは学習機会の格差をなくすため、団体を立ち上げた。
しかし、この環境を変えるということは容易ではない。児童福祉施設では職員の数が足りず、学習支援が追いついていないのが現状だ。3keysでは施設にボランティアを派遣し、学習支援を行っている。初めて会う人に不安を抱えた子どもたちでも、ボランティアへの事前研修などをきちんと行っているため満足度は高いようだ。
ここで私が非常に重要だと感じている点は、“ボランティア”という存在だ。学習支援をする人たちは学生や社会人だ。すべての科目を教えることはできなくとも、得意分野を生かし、学習指導をしている。
正解を教えられなくても一緒に子どもたちと考えるということが非常に重要だという。これは子どもと対峙することができなければ難しく、ボランティアという学習支援に特化した人たちだからこそできることなのだろう。
このようにボランティアという外部の力が非常に重要になってくるとお話を伺って感じた。さらに言えば、社会人が自分の持つ専門的なスキルを生かしボランティアをする“プロボノ”と呼ばれる人々も、今後の活動の広報などで非常に重要になるのではないだろうか。支援先でも、支援団体の人でもなく、外部の“ボランティア”の人々が担う役割は思いの外大きいようだ。
執筆者:八木橋朋広(法政大学経営学部4年)
はじめまして。法政大学経営学部 4年生 八木橋朋広(やぎちゃん)といいます!自分の知らない分野に顔を突っ込んでいくのが好きで、今回も多分野にわたって話を聞くことができると知って、応募しました。そんなNPO大学に興味を持った皆さんともお話ししたいなと思っていますので、どうぞよろしくお願いします!