一般社団法人国際平和映像祭は6月24日、ドキュメンタリー映画「Little Birds-イラク戦火の家族たち-」の上映会を横浜で開く。同映画の監督は、スーダン飢餓、アフガニスタン、イラクなどで取材を行い、「ボーン上田国際記者賞」特別賞を受賞した綿井健陽さん。上映会後は綿井さんのトークイベントも行う。(オルタナS編集部)

ドキュメンタリー映画「Little Birds-イラク戦火の家族たち-」

同上映会イベントを主催する国際平和映像祭では、9月18日、平和をテーマにした作品を表彰する「国際平和映像祭」を開く。作品は一般公募しており、7月21日まで受付けている。本作品を見て、映像作りの参考になればとの思いから企画した。

【詳細】
日時:2017年6月24日(土)18:00-21:00(17:30開場)
場所:さくらワークス<関内>〒231-0012横浜市中区相生町3-61 泰生ビル2F JR関内駅より徒歩5分、みなとみらい線馬車道駅より徒歩5分
料金:学生1000円、一般1500円
申込:こちらのPeatixページよりお願いします。クレジットカード決済ができない方は、予約を受け付けます。お問い合わせください。
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主催:一般社団法人国際平和映像祭

【プログラム】
1. ドキュメンタリー映画『Little Birds-イラク戦火の家族たち-』上映
2. 撮影兼監督の綿井健陽氏によるトーク
3. 綿井氏とUFPFF代表理事関根による対談
4. 参加者とのQ/Aセッション
5.交流
【映画『Little Birds-イラク戦火の家族たち-』】

戦火のイラク市民に何が起こったのか。そして、今も続く戦火の中で、イラクの人々はどう生きているのか。取材は2003年3月に始まりました。空爆前の豊かなバグダッドの日常、子供たちは、朗らかな笑顔をたたえていました。
 
激しい空爆が始まり、惨禍が人々を襲います。老人や女性、そして子供たち・・・次々と弱いものが大きな犠牲となっていきました。バグダッドへの米軍入城の瞬間をとらえた綿井健陽は、米軍の戦車の前に立ちはだかる一人の女性の叫びにキャメラを向けました。「How many children have you killed? Go to the hospital and see the people dying!」(お前たち何人の子供を殺したんだ? 病院に行って、死んでいく人たちを見てこい) その言葉に突き動かされた綿井は、翌日バグダッド市内のサウラ病院で凄惨な状況を目撃します。瀕死の娘を抱えたアリ・サクバン(当時31歳)は、イラン・イラク戦争で二人の兄を失い、自らはイラク軍兵士として徴兵され、クェート侵攻に参加し、そして今回のイラク侵攻で3人の子供を空爆で失ったのです。
 
それから一年、「戦争で人を殺すために、人間は生まれてきたわけではない・・・」と、サクバンは戦乱のイラクの現状とこれまでを語ります。米軍の非人道兵器「クラスター爆弾」で右目を負傷した12歳の少女・ハディールや右手を失った15歳の少年・アフマド。戦火に傷ついた様々な家族を描きながら、戦争の「意味」を、日本と世界に問いかけます。

【ゲストプロフィール】
綿井健陽(わたい・たけはる)

1971年大阪府生まれ。映像ジャーナリスト・映画監督。
日本大学芸術学部放送学科卒業後、98年からフリージャーナリスト集団「アジアプレス」に参加。これまでに、スリランカ民族紛争、スーダン飢餓、東ティモール独立紛争、米国同時多発テロ事件後のアフガニスタン、イスラエルのレバノン攻撃などを取材。イラク戦争では、2003年から空爆下のバグダッドや陸上自衛隊が派遣されたサマワから映像報告・テレビ中継リポートを行い、それらの報道活動で「ボーン・上田記念国際記者賞」特別賞、「ギャラクシー賞(報道活動部門)優秀賞」などを受賞。
2005年に公開したドキュメンタリー映画『Little Birds イラク 戦火の家族たち』は、国内外で上映され、2005年ロカルノ国際映画祭「人権部門最優秀賞」、毎日映画コンクール「ドキュメンタリー部門賞」)、「JCJ(日本ジャーナリスト会議)賞」大賞などを受賞。最新作のドキュメンタリー映画『イラク チグリスに浮かぶ平和』は、2014年から各地 で上映中。「2015フランス・FIPA国際映像祭」で特別賞を受賞。
http://peace-tigris.com/
著書に『リトルバーズ 戦火のバグダッドから』(晶文社)、共著に『ジャーナリストはなぜ「戦場」へ行くのか―取材現場からの自己検証』(集英社新書)など

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