発電サッカーボールはどれくらい発電能力があるのだろうか。アメリカ生まれの発電サッカーボールを実際に試してみた。ワールドカップイヤーの今年、みんなでサッカーをするときには、このボールを使ってみてはいかがだろうか。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

空気穴に、プラグを差し込むとライトになる

このサッカーボールの名称は、「SOCCKET(ソケット)」。2011年に、米・Uncharted Play社が開発したものだ。ボールの中に振り子型の発電装置と蓄電装置があり、ボールが転がる運動エネルギーで電気が蓄えられる仕組みだ。通常は、空気を入れる穴にプラグを差し込むと豆電球ほどのLEDライトが点灯する。

フットサル大会の参加費を復興支援団体に寄付する「COLO CUP(コロカップ)」を運営する角田智高さんは、今年3月に購入した。角田さんによると、30分間ボールを蹴り続けるとLEDライトが約1時間点灯した。インテリアとしての存在感もあり、満充電時には、2週間ライトが点灯し続ける。

課題としては、耐久性がなく、大人が全力で蹴ってしまうと簡単に壊れてしまう点だという。ただ、発電装置が入っていることでのボールの転がりへの影響や、重さは公式球と大きな遜色はない。アイデアは大変面白いので、「たった一つのボールで、日常に笑顔を取り戻すことができる。今後の改善に期待したい」と話した。

期待される使用方法には、途上国での医療用器具への電気供給がある。子どもたちがサッカーで遊び、その電気で医療にも展開できれば、社会を変えるサッカーボールとなる可能性を秘めている。

・SOCCKETの公式サイトはこちら