環境ITベンチャーのピリカ(東京・渋谷)は10月12日、河川や湾岸におけるマイクロプラスチックの浮遊状況について調査した結果を発表した。調査を実施したのは、関東、関西、米国ニューヨークの河川と湾岸の38箇所。抽出した固形物のうち86.4%がプラスチックで、ポリエチレン系が65%で、ポリプロピレン系が18%だった。分類別では人工芝の破片(23%)が最も多く見つかった。調査の詳細はサイト上で公開している。(オルタナS編集長=池田 真隆)

調査結果を報告するピリカの小嶌不二夫社長=10月12日、日本財団(東京・港)で

調査を実施したのは、関東と関西の河川と湾岸35カ所と米ニューヨークにある3カ所の河川と湾岸。2018年5月から9月にかけて実施した。

同社が独自に開発した採取装置「アルバトロス5号機」を使って、海に浮遊する固形物を回収した。そのなかから、プラスチックの可能性がある固形物を抽出し、FT-IR(フーリエ変換赤外分光光度計)を使って成分を分析したり、マイクロスコープを用いて外観の測定をしたりした。

分析した固形物は1070個。そのうち、86.4%がプラスチックだった。調査した38カ所中37カ所でプラスチック片が見つかった。調査結果については、「マイクロプラスチック等浮遊状況データベース」で公開している。