小学生向けのアフタースクール事業を展開する放課後NPOアフタースクール(東京・港)はSTEAM教育を全国の子どもたちに届けるべく、クラウドファウンディングに挑戦している。「STEAM」とは、Science、Technology、Engineering、Art、Mathematicsの頭文字をとった言葉。これら5つの分野を横断的に学び、クリエイティビティや課題解決能力を伸ばすSTEAM教育は国内外で注目されている。(ライター=青木 陽子)

STEAM教育はAIによって数十年後には約半数の仕事がなくなると言われている現代を生きる子どもたちにとって必要不可欠な教育とされている

同プロジェクトでは、子どもたちが興味・関心を探究できる場(環境)とSTEAMに興味をもってもらうための導入ワークショップ、成果発表のステージを用意する予定だ。ラボにはPCやタブレットから木工・工作等のツール、廃材まで多種多様なツールを用意。デジタルなものもアナログなものも取り揃える。

日常的にラボで探究することで、子どもたちが最先端の技術に触れたり、自分らしい表現を見つけ、遊んだりしながらSTEAMを学んでもらうのが狙いだ。今年度は都内の2つの小学校でトライアルを実施。今後は企業で働くエンジニアやデザイナーなどと子どもたちをオンライン・オフラインでつなげて子どもたちの創作を支援する体制も整えていく。

自分のペースで自由につくっていく

ラボには決まったカリキュラムはなく、何をつくるか、どうやってつくるかを子どもたち自身が決めて、自由にものづくりを行う。「大人が用意した枠組み通りに『やらないこと』も含めて『自分で決める』ことは、子どもたちが満足度や達成感を得るためには重要です。多くのシーンで子どもたちは大人に決められたルールの下で生活しています。自分で決めること、自由に創作することは放課後だからこそできる経験なのです」と同団体の栗林真由美さんは熱く語る。

同団体が運営するアフタースクールは食・サイエンス・スポーツなどのプログラムを毎日実施。その道のプロである地域の「市民先生」や、企業と協働して子どもたちに安全で豊かな放課後をつくっている。

STEAMラボを通じて、子どもたちにどんな放課後が訪れるのか。今後の全国展開を見据えたクラウドファウンディングの行方に期待したい。実施しているクラウドファンディングのサイト名は、「グッドモーニング」。7月末まで受け付けている。目標金額は300万円。

「全国の小学生の放課後に未来のあそび場「放課後STEAMラボ」をつくりたい!」



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