no.16 SPI　イベントで「心のつながり」取り戻す――アートマンズ

今年７月に創業したアートマンズは、東京都西多摩郡奥多摩町を拠点にコミュニティデザインを手がけている地域密着型のベンチャー企業だ。奥多摩の大自然と地域の人々と共に結婚式を創る「アウトドアウエディング事業」や、福島県の子どもたちに「被災地×奥多摩　子どもサマーキャンプ」を開催するなど、営利・非営利の枠を越えた事業を展開している。

アートマンズのミッションは、「心でつながる社会の構築」だ。菅原さんは、「日本は毎年３万人の自殺者・孤独死が続いています。この数字にも驚きますが、問題はその結果だけでなく、数字には表れてこない『社会に息苦しさを感じる人々』が相当数いるという事実です」と語る。この「目に見えない課題」への気付きが、地域一体型のコミュニティ創出をめざした事業を立ち上げるきっかけとなったという。

大学卒業後、もともと自然保護活動の拠点としていた奥多摩で起業。現在はNPO法人ETIC.（東京・渋谷）が主宰する「ソーシャルベンチャー・スタートアップマーケット」の第二期生として、さまざまな支援を受けながら自立運営を目指している。

主力の「アウトドアウェディング事業」では、現在までに2組の結婚式をコーディネートした。樹齢１０００年の巨樹の下での結婚式や、キャンプ場を貸切った１００人以上で祝う結婚式など、奥多摩ならではの自然を生かした提案で、利用者からの評価も高い。

今後の展開について菅原さんは、「単なる結婚式のサービスではなく、二人の『故郷』となれる場所を奥多摩で提供したい。結婚記念日や家族の休日にまた地域に戻ってくるような事業にしていきたい」と意気込みを語った。

現在アートマンズでは、一緒に価値を創っていくことのできるインターンを募集している。地域をつなぐ「主人公」になる、そんなチャレンジができる環境が奥多摩にはある。（オルタナS　高橋　遼）

◆採用情報

内容は、
①新規プロジェクトの企画・運営・実施・検証
②既存プロジェクトのサポート

・自分自身でプロジェクトを遂行していける責任感がある人
・地域の人々と積極的に・真摯に・誠実にコミュニケーションをとれる人