小川さんがこの活動を開始したきっかけは、2011年6月に宮城県気仙沼を訪れたことにある。被災地で中長期的に何かできることはないかと思い、現場に向かったのだ。そこで気付いたのは、「若者の地域離れ」の深刻さだ。「気仙沼では大学がなく、高校を卒業すると、外に出て行く人もいるし、出て行ったら戻ってこない人もいる。若者が地域と関係を絶とうとしていた」と話す。
この課題に対して、2012年4月、「i.club」を立ち上げる。「若者の地域離れという課題に直面したとき、いかにして地域に残ってもらうのかが注目されていた。しかし、それでは、地域で生きるのか、生きないのかという2択限定で悩まされる。大切なのは、たとえ地元から離れても、『地元と生きる』という選択肢をもってもらうことではないか」と小川さん。
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