●再チャレンジ、新たな一歩!
『野球を続けるかどうかはわかりませんでした。でも、もう一度六大学へチャレンジしようと思いました。』
戸塚さんの新たな一歩は大学編入だった。アルバイトをし、お金をためて予備校に通い、もう一度志望の大学へチャレンジした。結果は不合格。
しかし今度こそ悔いは無い。納得して次の道へ進むことができた。そして考えた。
『今いる大学で何ができるのだろう。』
出した答えはつばさグループでのインターンシップ。
そこは川嶋あいさんが所属する音楽事務所であった。
こうして戸塚さんの夢は甲子園から大学野球、そして川嶋あいさんへの恩返しへと本格的に変わっていくのである。
●それ、やらせて下さい!
アーティストのマネジメント、発掘、イベントの営業など、戸塚さんはインターン先で担当の社員の方に付き添いながら様々なことを経験した。
そしていよいよ川嶋さんとの対面を果たすのである。
本と出会った話し、川嶋さんのラジオに投稿して読まれた話しなどこれまでのことを恩人に伝えることできた。
戸塚さんの歯車は少しずつ回り始めていた。
そして結果がついてきた。
営業活動の末、インターン生でありながら仕事をとることができたのである。
その話しは事務所の社長まで伝わり、社長室にお呼びがかかった。
社長との対面。
インターン生にとって、光栄なことであるのは言うまでもないだろう。
そしてこう言われた。
『お前まだ本気じゃないだろ!インターンの期間を延長して好きなこと
やってみろ』
意外な言葉だった。そしてそれは戸塚さんに対する期待の表れでもあった。
社長の期待に応えるべく戸塚さんは何をやろうかと考えた。
その時、以前社長がぽろっと漏らしていた言葉が頭をよぎった。
川嶋あいさんが続けている社会貢献活動に対して社長が
『学生と一緒にできたらいいなあ』
と言っていたのである。
『それ、やらせてください!』
戸塚さんは直訴していた。
⇒(3)へ続く