スポーツには多くの魅力がある。スポーツをすることで心と身体の健康につながり、見る側に立てばたくさんの興奮と感動を得ることができる。そんなスポーツで房総半島地域を活性化する取り組みが行われている。(武蔵大学松本ゼミ支局=小松崎 晃・武蔵大学社会学部メディア社会学科3年)

房総出身の岡野大和さんは千葉大学在学中にIT会社を立ち上げた。その後、地元の房総に戻り神職の仕事に就いた。そんなときに鴨川の商工会から、公式サイトの改修依頼の話を受け、房総半島地域活性化の活動に参加することになった。

IT会社の設立や紙面による鴨川の情報発信「KamoZine」に携わる中で、なでしこ二部リーグのサッカーチーム「オルカ鴨川FC」の後援会事務局長になった。

天津神明宮 神職 南房総(あわの国)サイクルツーリズム協会役員兼共同事務局長の岡野大和さん

「どうやってオルカ鴨川FCを地域のチームにしていくのか。これをずっと追求しました」

岡野さんは自分の得意分野であるウェブやフリーペーパーを通して、オルカ鴨川FCの情報発信を積極的に行った。イベントなどでも集客を行い、地域の人々の信頼を得ることにも力を入れた。

さらに「南房総(あわの国)サイクルツーリズム協会」の活動にも新たに参加した。サイクルツーリズムは外国からの観光客を呼びやすく国際空港が近い房総地域との相性も非常に良い。岡野さんはサイクルツーリズムで房総半島を活性化していく可能性についてこう語る。
「サイクルツーリズムで必要な達成感、房総では神社をお参りすることでそれを得ることができる」

神社にまつわる話をもとにしたスタンプラリーを企画して、観光客の増加を狙っている。

■「競い合い」より「楽しさ」

サイクルツーリズム協会事務局長の瀬戸川賢二さん

観光客の増加やそれに伴う経済効果、地元住民との交流などスポーツによる地域活性化の影響は計り知れない可能性を秘めている。そのためには、「楽しさ」がカギだと、サイクルツーリズム協会事務局長の瀬戸川賢二さんは話す。

「日本のスポーツは部活動などの影響で『競い合い』という感覚になってしまっている。それはそれで大切だけどももっと『楽しむ』というバリューを高めなくてはならない。スポーツ界の人たちが意識改革をし、スポーツのハードルを下げて日常生活に根付くものにしてほしい」

房総半島がスポーツで元気になっていくことが楽しみだ。


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