未来の社会起業家を輩出する「ソーシャルビジネスグランプリ2014冬」が2月1日、開催された。約4カ月間をかけて、自らの事業を磨き上げた4人がプレゼンした。グランプリには、介護職員の育成事業を発表した福島見容(みよ)さんが輝いた。(オルタナS副編集長=池田真隆)

審査委員長には田坂広志氏(写真右)、伊勢谷友介氏も審査員に加わった

福島さんは2012年の夏に介護福祉分野での新規事業立ち上げを決意。人材会社を経営する傍ら、福祉施設でのボランティアを経験し、介護ヘルパー2級を取得した。

発表したプランは、介護職員向けのサポート・育成を行う事業だ。福島さんは「介護する方も、される方も思いやりを持って接することができるようにしたい」と意気込む。今後はNPO法人を立ち上げて、事業を展開していく予定だ。

同コンテストは、社会的事業を教えるビジネススクール「社会起業大学」が2011年から開催しており、今回で8回目となる。毎回、社会起業大学に通う学生から選抜された数名がコンテスト当日にプレゼンし、大賞である「社会起業家グランプリ」を競い合う。

今回は「日本政策学校」、「デモクラシー2.0イニシアチブ」の2団体が主催団体として加わり、新たに政治分野で変革を成し遂げた人物の表彰も行われた。「政治起業家グランプリ」を受賞したのは、俳優でリバースプロジェクト代表の伊勢谷友介氏。

「クラウドガバメントラボ」を立ち上げて、地方自治体や地域住民とのワークショップを行ってきた。市民が政治に参加する仕組みをつくりあげたことが評価された。

受賞した伊勢谷氏は、「政治や社会のことを考え、話し合うことで、少しずつ意識が変わっていく。政治家たちを遠くから見ていた状態から、自分たちも参加していく仕組みにしていきたい」と話した。