自然素材による省エネリフォームを提案している「ゆいまーるClub」(大阪市)が、自然素材や自然エネルギーを取り入れた循環型の家づくりを提案する「One Planet Houseプロジェクト」を2月10日にスタートする。環境先進国であるドイツやスウェーデンの暮らしをモデルに、自然エネルギー100%、水の使用料やゴミを50%削減など、具体的な数値目標を持つことで環境意識を高めることを目指している。



注文住宅は神奈川県のリフォームプロダクションと共同で「むくむくはうす」というブランドを通して提案を進めている。

現在日々の生活の中で、地球が回復できる以上のスピードで石油などの化石エネルギー、水や木材資源を消費し続けている。世界自然保護基金(WWF)の「生きている地球レポート2010」によれば、人間の自然資源への需要は約40年前に比べて倍増しており、現在の消費生活を支えるには地球が1.5個、2030年までには地球2個分相当の資源が必要になると言われている。また世界中の人が日本並みの消費生活をすれば、今の水準でも地球2.6個分の資源が必要になるという。

「One Planet Houseプロジェクト」では、国連が2002年の地球サミットで提案したキーワードである「WEHAB=Water(水)、Energie(エネルギー)、Health(健康/ゴミ)、Agriculture(農業)、Biodiversity(生物多様性)」のそれぞれに数値目標を持ち、それに沿った家づくりを提案している。

ゆいまーるClub広報担当の石橋靖恵さんは「新聞古紙からリサイクルされたセルロースファイバーの熱断材、高遮熱ペアガラス、無垢フロア、高純度珪藻土塗り壁など、断熱保温効果のある素材を用いることで冷暖房を抑制し、ソーラーやバイオマス発電でまかなえる電力での快適な生活を提案したい」と話す。

またゆいまーるClubは家作りだけでなくライフスタイルの提案も行うため、日常の暮らしの中での節約術についてまとめた小冊子の配布、スウェーデン出身の環境コンサルタント「ペオ・エクベリ」氏による「省エネで暮らすための勉強会」なども開催していく。(オルタナS関西支局=山中晃之)