*こちらの記事は2012年2月9日に掲載されました。

「どうやって直したらいいのかわからないものを壊すのは辞めてください」
1992年ブラジル、リオデジャネイロで開催された地球サミット。当時12歳だったセヴァン・スズキは各国の要人を目の前にしても決してひるむことなく、盲目的な経済活動に異議を唱えた。

Rio+20のロゴ


後にそのスピーチは伝説のスピーチとなり、今も多くの人々の胸に刻まれている。
あれから20年を経た2012年ブラジル、リオデジャネイロで再び地球サミットが開かれる。会議の正式名称は「国連持続可能な開発会議(Rio+20)」である。

規模も1992年に集まった世界172カ国の代表、産業界、NGOらなど合わせて4万人の約20倍以上になるとRio+20の事務局長沙祖康は語る。
今回の議題のメインテーマは「持続可能な発展及び貧困撲滅の為のグリーンエコノミー」である。

2月8日には、リオ+20地球サミットNGO連絡会と環境パートナーシップ会議(EPC)が主催した「NGO×政府 意見交換会第2回」が東京表参道の地球環境パートナーシッププラザで開催された。

国連が1月10日に発表したリオ+20成果文書ゼロドラフトに関して、今井麻希子氏(国連生物多様性の10年市民ネットワーク)や服部徹氏(地球サミットJAPAN政策チームリーダー)などらが外務省国際協力局地球環境課長の杉中淳氏らに意見を表明した。

成果文書とは会議当日に話し合う議題や会議の目標を定めた文書のことである。今回発表されたゼロドラフトには、グリーン経済や環境・経済・社会の3つの柱の強化/改革/統合などが記された。

服部徹氏は「20年前にセヴァン・スズキが出した宿題に対して私たちはちゃんと答えられるのかが今回の会議の焦点になる。今までどれだけ取り返しのつかないことをしてきたのか自省すべき所はして、これからに活かしていきたい」と述べた。

経済格差問題を中心に現代の世界全体が抱える問題は少なくない。成果文書の採択期限日である6月22日までの限られた時間内で一人でも多くの市民が参加して熟議しあい有意義な文書を作成することが望まれる。(オルタナS特派員 池田真隆)


セヴァン・スズキのスピーチの様子↓