電気自動車(EV)の開発・販売を行うグリーンロードモータース(GLM/京都市)は、2012年度内をメドにEVスポーツカー「トミーカイラZZ」の量産を開始する。GLMは、京都大学発のベンチャー企業で、持続可能な「カーボンゼロ社会」「循環型社会」の実現を目指している。

ファンの間で復活を期待されていた「トミーカイラZZ」がEV車として生まれ変わった

トミーカイラZZは、12年前にガソリン車として販売された公道でも走れるレーシングカーだ。最新の技術で刷新されたEV車では、大手自動車メーカー出身のチーフエンジニアのもと、当時のトミーカイラのエンジニアが集結し、車体やデザインも生まれ変わった。

トミーカイラZZのEV車は、京都府が運営する「次世代自動車パートナーシップ倶楽部」に設立された「京都電気自動車開発ワーキンググループ」の活動の一環として、京都の部品メーカーを中心に参画事業者との共同事業として開発が進められた。

GLM「京都 生産方式」では、部品を車台部分と、ボディカウルに分けて製造する。独自開発された車台部分は、それだけで剛性・強度などの性能を完結させる合理的構造だ。

そのため、ボディカウルは、軽量な樹脂素材でも衝突安全性能に配慮した構造を採用でき、専用金型やロボット溶接などの高価な設備投資の必要がないハンドメイドによる車体製造が実現するという。

GLM は、2013年度に100台の販売を目指している。(オルタナ編集部=吉田広子)