ミャンマーで金銭的な問題から医療を受けられずにいる子どもを、日本に呼び寄せて手術を行うプロジェクトを、今春大学を卒業する22歳の吉田将人(東京大学工学部4年)さんが立ち上げた。
吉田さんは2012年1月20日からクラウドファンディングサイト「READYFOR?」にて、プロジェクトの為の資金300万円を募っている。現在までに、437人の支援者から総額で200万円以上集まっている。
吉田さんがこのプロジェクトを立ち上げたきっかけは、無償で16年間ミャンマーへの医療支援を続け、10000件以上の小児外科手術を行ってきた吉岡秀人さんとの出会いから。「人を救えば救うほど自分が求められていると感じる吉岡先生の姿勢に感激し、応援したいと思った」と語る。
吉岡さんが代表理事を務める特定NPO法人・国際医療ボランティア団体ジャパンハートでは寄付金や支援金のほとんどを広告費や広報費に使わずに医療費に使う。広告を出すよりも、一人でも多くの子どもたちを救いたいとの想いからこの考えがきている。
それを聞いた吉田さんは、もっと多くの人に知ってもらうために、ソーシャルメディアを使いクラウドファンディングで資金を集めるプロジェクトを立ち上げた。
このプロジェクトで集まった資金では、ミャンマーに住む6歳のニーニーミンルィンちゃんの日本への渡航費、滞在費、手術費として使用される。ニーニーミンルィンちゃんは生まれたときから膀胱や腸が体外に向かって破裂していて、ミャンマーの医療技術では治療が困難な状態にある。
プロジェクトのスポンサー募集終了は3月20日。目標金額達成に向けて3月17日には吉岡秀人さんの講演会を開催する予定である。
「今の若い世代はテレビを見ていない人が多い。今後も若い人と協力してインターネット世代である若者に私たちの活動を知って頂ければと思う」と、特定NPO法人・国際医療ボランティア団体ジャパンハートの広報担当加藤宏一郎さんは話す。(オルタナS特派員=池田真隆)
吉岡秀人さんの講演動画(社会貢献とは何かを、NPO代表が問う)
ミャンマーで病に苦しむ一人の少女の『心』を救う!(READY FOR?より)