「世界中のクリエイターとコレクターの心が繋がりあう社会をつくりたい」と会社の理念について「peeece(ピース)」(京都市中央区)代表の徳山和幸さんは話す。同社は、スマートフォンで世界中のクリエイターが作るオンリーワンな洋服や雑貨などが購入できるWebサービスを3月30日から開始する。

サイトトップ画面 (写真提供:peeece)

同サイトは、クリエイターの作品に対するコンセプトが記されており、コレクターが作品について詳細を知りたいときは、サイト上のメッセージ欄でクリエイターに質問することができる。海外の人とも繋がることができるよう翻訳機能も搭載していることから、言語に関わらずコミュニケーションがとれるのも特徴である。

また、Facebookとも連動しており、クリエイターの生活など人となりも知ることができることから、より作品への想いがコレクターに伝わりやすい。徳山さんは「多くのクリエイターと出会う中で、クリエイターが今までアイテムへの気持ちを伝える機会がなかった。Web上で世界中のどこからでも、やり取りする人の顔が見ることができて、アイテムへの想いを共感した人が購入できる仕組みを創りたかった」と語る。

徳山さんは、以前より中小企業のWeb開発の支援を行っており、高い志を持つ人が自分の力を発揮できないことに歯がゆさを感じ、2年前に新しい可能性を求め約45日間北欧の各国を旅した。そこで立ち寄った雑貨屋の商品の箱にデザイナーの顔と製作までの過程が書かれているのにはっとさせられたという。

「アイテムに対するクリエイターの想いを知ると、ものを使うときに作った人の顔や完成までのストーリーを思い出す。人の想いが溢れたアイテムの中で暮らしていくと生活がおもしろくなるんです」と徳山さんは話す。

今後の展望について徳山さんは「今後、ものの価値を上げるのはブランドだけでなく、ものに込められた想いやストーリーが価値を高める。そのためにも、国籍や言語が関係なく世界のクリエイターとコミュニケーションが取れ、楽しい空間で買い物できる場として広めたい」と語った。(オルタナS特派員=喜多元哉)


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