*こちらの記事は2012年4月5日に掲載されました。

今年6月中旬、ブラジル・リオデジャネイロで開催される国連持続可能な開発会議(Rio+20)へツイッターやフェイスブックを利用して一般市民の声を届けるサイトが誕生した。

The Future We Want – Japan VOICESのサイト


国連持続可能な開発会議とは、通称地球サミットと呼ばれ10年に一度開催される。第一回は1992年ブラジル・リオデジャネイロで開催されて国際連合が呼びかけた世界172カ国の代表を筆頭に産業界や市民団体、NGOらなど合わせて4万人を超える人々が参加した。

会議の成果として、地球規模での持続可能な開発に関する共同宣言である「環境と開発に関するリオデジャネイロ宣言」や「気候変動枠組条約」や「生物多様性条約」などが署名された。

2012年の第3回目となる今回は再びリオデジャネイロで開催されて、国際連合加盟国の首相や市民団体らが世界各国から集まり、規模は1992年の20倍以上だとRio+20事務局長の沙祖康は言う。

今会議で議題にあがるメインテーマは「持続可能な開発と、貧困撲滅の文脈におけるグリーンエコノミー」と「持続可能な開発のための制度的な枠組み」である。

現在、この議題に関する日本からの意見表明書はとりまとめ中である。政府(外務省主導)が重視するのは「エネルギー」や「食料」「水」問題であるとされている。

この意見表明書にNGOや市民団体の声を反映させるためにリオ+20国内準備委員会という組織がある。環境省や外務省が主要団体に呼びかけて意見の集約を図っている。

しかし、環境パートナーシップ会議国際担当北橋みどりさんは「まだ政府案に十分に反映されていない感触がある。今回はソーシャルメディアを利用して、社会を創るのは国連中心ではなく、市民中心だということを改めて自覚していきたい」と語る。

今回誕生したサイトThe Future We Want – Japan VOICESでは、ソーシャルメディアの力を利用して、一般市民が考える提言をリオ+20の本会議まで届けることを目指している。

20年前にはなかったソーシャルメディアが発達した現在、一人の声が多くの人々に届くようになった。アラブの春のようにツイッターがきっかけで革命も起こる時代である。ソーシャルメディアが地球サミットにどう影響を及ぼすのか注目である。(オルタナS副編集長=池田真隆)


http://voice.futurewewant.jp/