東京スカイツリータウンの設備の一つである国内トップレベルの熱供給システム「地域冷暖房:DHC」では、とうきょうスカイツリー駅・押上駅・東武鉄道(株)本社ビルなどを含む、東京スカイツリー地区周辺(約10,2ha)が対象となっている。
このシステムは、プラントで冷水または温水を作り、地域導管を通して一定地域内の冷暖房を行うもので、省エネ・省CO2・ヒートアイランド抑制・防災性向上とあらゆるメリットが存在する。
東京スカイツリータウン地下のメインプラントに設置された大型熱源機器は、世界最高水準の高効率であり、地中熱利用システムに関しては国内DHC初の導入となる。
夜間電力を有効活用する大容量水蓄熱槽の設置により、稼働時における年間総合エネルギー(COP)は、国内DHC最高レベルの「1.35」を実現した。これにより、年間一次エネルギー消費量が個別熱源方式と比べて約44%減、年間CO2排出量は約48%減となった。
黒いボールがファインボールと呼ばれるもので、熱を逃しにくい仕組みになっている。
保有水量は7,000トンにも及び、地震災害時における被災者の生活用水として墨田区に提供する協定を結んだ。また、消火用水としても提供を行う予定であるという。
コンピュータ制御が基本ではあるが、アナログで行わなければならない部分も多いので、作業員8名で管理が行われ24時間365日稼働し続ける。(オルタナS特派員=北澤知也)