「あなたの瞳を見て、直感で言葉を産み出します」というパフォーマンスを全国の路上やライブイベントで行っている、たっくんコドナの落書き

子どもたちと写るたっくん(写真中央)


アンティークショップ店長や家具屋店長、オーガニックカフェ店長を経て2009年より、同パフォーマンスを開始する。スーツケース一つを持ち、ヒッチハイクで全国の路上、イベント会場を周りながら活動を行った。

一人でも多くの人に言葉できっかけを与えたいと、お代は購入者の希望金額とし、今までに約20000人以上に作品を購入された実績を持つ。2011年にはカンボジアの日本語学校での巨大書き下ろし、アメリカグランドキャニオンでのライブペイントを実施した。今年2月には、再びカンボジアでライブペイントを行い500人が集まった。

カンボジアでの巨大書き下ろしの様子


たっくんが同パフォーマンスを始めたきっかけは路上詩人として活動していたてんつくマンへの憧れ。当時務めていたカフェの店長を辞めて、自分が書く事で誰かのためになることをしたいと決意したという。

「やってみないとわからないという心境だった。できると思ったらできるし、とりあえずやってみたらどうにかなると思った」と当時を振り返る。

活動を開始して以来、人からの支えを実感しているという。
「書かせてもらえることは自分へのチャンスでもあるし、刺激にもなる。出会えて良かったと言われることが一番うれしい。直接、人からお金を頂けるのでありがたみが増した」と話す。

瞳を見て直感で書き下ろす。


瞳を見て直感で書く事に、特別なトレーニングは積まなかったという。「みんなが持っている何となくの感覚で書いている。目はその人自身を表すので、僕が映写機になってその人のありのままを色紙に映し出す」と語る。

瞳を見てコミュニケーションが取れることは、祖父から教わった。
「祖父は入院中、話せない状態だったが、目を見つめることや手を握ることで伝わってくるものがあった。言葉を使わなくてもコミュニケーションを取る事ができると感じた」と話す。

「たっくんコドナの落書き」というアーティスト名にしたのは、自分にしかできないスタイルを追求していきたいからと語る。「コドナ」とは「オトナ」と「コドモ」の合わさった言葉である。




活動場所は、不定期で都内ライブハウスやイベント会場、井の頭公園などである。これからも温かい言葉を書き続けていきたいと話す。(オルタナS副編集長=池田真隆)


たっくんコドナの落書き