カードを用いた簡単なシミュレーションゲームで楽しくエネルギー政策を考えるワークショップ「エネルギー大臣になろう」(サイエンスカクテル・プロジェクト J-POWER主催)が15日、開催された。場所は北海道大学内の学術交流会館。学生や一般人が集まり意見交換をしながらエネルギー政策について学んだ。

カードゲームで大臣になり、エネルギー政策を考える参加者


ゲームは、各チームに分かれそれぞれが異なる条件を持つ国の大臣、エネルギー政策施策立案者となり、その国に最適な発電方法とその組み合わせを検討するのが目的。火力、水力、原子力、自然エネルギーなどの特徴を理解しながら、地震、環境負荷、紛争、資源枯渇などのアクシデントにも対応しながら、国民満足度を競い合う。

「ゴールが明確に示されると複雑な問題も優先順位を決めることで決定する事ができる。その為には、明確なビジョンの提示が必要であるのはもちろんですが、同時に自分たちの抱える問題を理解し、示されたビジョンをしっかり自分の考えを持って判断できる力をつけるための教育が必要なのではないだろうか」参加者の大学院生はゲーム終了後のフリートークで感想を述べた。

科学教室などコンテンツを企画、研究する団体サイエンスカクテルと、J-POWERの社会貢献部門とが共同して企画されたこのイベント。「科学技術と社会と正面から向き合うCSR活動の嚆矢としても興味深いものに仕上がっていると思います」と案内するのはサイエンスカクテルの古田ゆかりさん。一般参加も可能ではあったが、主な対象は大学生、大学院生。

3.11以降、この国のエネルギー政策は迷走しているように映る。ワークショップを通じて、国を左右するエネルギー問題に自ら考え、真摯に取り組む人材が一人でも多く増えることを願っている。(オルタナ北海道支局長=横山光紀)


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