ビブリオバトルとは年齢問わず誰もが楽しめる書評のゲームである。
ルールはシンプルで
1 面白い本を見つけて読んで来て集まる
2 順番に一人5分で紹介する(3分間のディスカッションつき)
3 どの本が一番良かったかを無記名で投票を行いチャンプ本を決める
考案したのは立命館大学准教授の谷口忠大氏である。
谷口氏は工学研究科の機械系で人工知能の研究で学位を取得するも、経営学や組織論に興味をもっていた。
新しい有志ゼミを立ち上げようと考えつつも、輪読会や論文紹介といった勉強会の盛り上がりがかけていることに問題意識を持っていた。
輪読会は課題図書を一冊決めてみんなで順番に読んでいくが、メンバーの関心が低い本を選んでしまうとそれだけで場の盛り上がりに欠けるリスクが高いと考えていた谷口氏は、「良い本に出会える仕組み自体を勉強会の中に取り込めないだろうか」と考え、考案したのがビブリオバトルの始まりである。
ビブリオバトルは発表者自身が自分で本を選ぶ。発表者が自分で選べば、本に対する想いや魅力が伝わり、コミュニケーション能力の向上だけでなく、新たな書籍に出会うチャンスが増え、世界観が一気に広がって行く。
即興性を大事にするためレジュメを作らないこともビブリオバトルの魅力的なひとつだ。場を沈静化するだけでなく、発表者自身の独創性や発想力が鍛え上げることができるからだ。ビブリオバトルに正解はない。同じ本でも、発表者が違えばその本の印象ががらりと変わる。
本を読んで終わりにするのではなく、その本に対する想いを周りに伝えるためにビブリオバトルをオススメしたい。(オルタナS特派員=高橋一彰)
知的書評合戦ビブリオバトル公式ホームページ :http://www.bibliobattle.jp/