三陸に仕事を!プロジェクト実行委員会は、三陸の女性たちが漁網を使って手作りした「浜のミサンガ 環(たまき)」の販売を通じ、被災地に雇用の創出と自立支援を目指す 「キャッシュ・フォー・ワーク」を進めてきた。2011年6月11日の発売以来、約16万セットを販売し、被災生産者の収入は約9000万円、被災団体・企業など生産管理者の収入は約1400万円にのぼった。
ミサンガの販売代金1100 円(1セット・税込)のうち、材料費や販売経費、諸経費を除いた576 円が生産者の賃金となり、二次加工や生産者をサポートする現地の被災企業・被災者にも約154 円が支払われ、計700 円以上が被災地の収入になっている。
農林水産省によれば、岩手・宮城・福島三県については漁業経営体のほぼ100%が被災。2012年3 月11 日時点で営業を再開しているのは、岩手県で55%、宮城県で42%に過ぎないという。女性の重要な就労機会であった浜での仕事や町中での小さな仕事もまだ十分に回復していない。復興には息の長い支援が必要だ。(オルタナ編集部=吉田広子)