2011年7月9日、新しい国が誕生した。国名は「南スーダン共和国」。

スーダンでは、1955年からエジプトに近い北部のアラブ系イスラム教徒と、イギリスに統治されていた南部のキリスト教徒が対立し、半世紀にも及ぶ内戦が続いていた。2005年にジョージ・ブッシュ大統領(当時)の調停による和平合意が結ばれ、今年の1月に行われた住民投票で南部の独立が決定された。

そして今日、アフリカで54番目となる「南スーダン共和国」が誕生した。新首都のジュバでは日付が変わった瞬間に喜びの歓声が上がった。しかし北部との境界には油田が眠っており、大きな収入源である資源をめぐる争いが懸念されている。他にも難民や児童兵士、荒廃したインフラの復興など解決すべき課題が山積みである。本当の平和への歩みは、まだ始まったばかりだ。