東日本大震災を機に、非常食の準備について関心が高まっていく一方で、一定の量を定期的に蓄えておくことは中々難しいのが現状だ。

このような問題を解決すべく誕生したのが、東京大学修士1年の古川由己(ふるかわ ゆうき)さんが運営するyamory(ヤモリー)というWEBサービスである。


yamoryは、定額で非常食のセットを賞味期限が来る前に、定期的に配送するサービス。救助体制が整うまでに必要とされる3日分の食料を確保できるところがこのサービスの魅了だ。


2011年5月に宮城の南三陸町へ瓦礫(がれき)撤去や、物資の仕分けのボランティアに参加し、津波の被害にあった現地の人から一週間程度孤立していた現状を聞いたことがきっかけに、継続的な復興支援をブレストした結果、寄付以外のものが必要だと感じ、非常食を定期的に送るといったアイディアに行き着いたのだという。



2012年2月8日にサービスを開始し、登録者数は100名を超えたという。


「広く長く使ってもらえるように工夫している。
経営者の論理としては、ユーザーが年間数千人規模のところまでいけば、事業は回していけるが、社会的に意味があるようにしていかなければ意味がない。
非常食は本来こうあるべきだということを問いかけたい」とのこと。

非常食が届く度に、「そう言えば、棚を固定したかな…。」といったような防災のリマインダーの機能も果たす可能性がある。
また、非常食が実家に届くように登録するケースもあり面白い。
(オルタナS特派員=内藤聡)

http://yamory.com/