今年5月に一部の劇場で公開されてから口コミで話題になっている映画がある。ロコ・ベリッチ監督作品、「happy-しあわせを探すあなたへ」だ。ベリッチ監督が日本人プロデューサー清水ハン栄治と共に4年掛け16ヶ国を巡り、「しあわせ」について探究し続けたドキュメンタリー映画である。
生活の便利さや、物が手に入る豊かさが必ずしも幸福度を高めるわけではない事は、昨今話題となった世界幸福度ランキングを見ても一目瞭然であろう。
そのいい例が、ブータンという国である。昨年、国王が日本を訪れて話題にもなったが、ブータンでは国民の95%が幸せだと感じているという。1999年にやっとテレビが導入された国の幸福度の高さに、衝撃を受けた人も少なくはないはずだ。
経済大国で、裕福であるはずの国の幸福度が低いのはなぜなのか。もちろん、経済大国にいると幸せになれないのではない。ただ、そこには「幸せとはなにか。」を知るヒントが隠されているように思う。
数々の国際映画祭で受賞をしたこの映画では、人類の起源と言われている部族や、無惨なトラック事故に遭いながらも以前よりも幸せだと感じている女性などにも密着。そしてさらに幸福度研究に携わる権威たち共に「しあわせ」への鍵を探る。
幸せを探すあなたにとって、この映画にはその答えが隠されているかもしれない。観終わったあと、感じた想いをシェアしたくなる映画である。公式ホームページでは、上映会のスケジュールも掲載されており、また自主上映会の開催者も募集中だ。(オルタナS編集部員=大森清香)
公式ホームページ:http://www.happyrevolution.net/