紙おむつや生理用品などを取り扱うユニ・チャームは、空調設備や照明の管理を徹底することで本社の消費電力30%削減を目指す。5月2日からは「サマータイム」制度も導入する。

 

東京電力は当初、大企業に対する最大消費電力の削減目標を25%としていた。ユニ・チャームではこの目標を念頭に節電への取り組みに動き出し、削減目標を30%削減に決定した。東京電力の削減目標が15%に緩和された後も目標は変えないという。

 

節電期間は5月1日から9月末まで。今回の削減目標への具体的な取り組みとして、空調設備と照明の管理を徹底する。従業員に任されていた温度設定を一律に28度にすると共に、1000~1200ルクスの照明を300ルクスまで下げる。

 

さらに、始業・終業時刻を一時間早めるサマータイム制度の導入を決めた。5月2日から9月末まで実施する。サマータイム単体での節電効果を2~5%程度見込んでおり、他の取り組みとの相乗効果を狙う。また今回導入されるサマータイムでは仕事時間割の見直しも行い、夜間の節電効果を一層高めている。

 

今回、大幅な節電に取り組むにあたり、大規模な社内説明会を行うなど社員の目的意識の向上を図る。「社員に負担を強いることは間違いない。社員一人ひとりに納得してもらい目標を達成したい」と同社CSR部環境推進室小杦信明さんは意気込みを語る。

 

同社では、9月までの様子を見ながら10月以降も続けていきたいとしている。本社だけではなく工場でも契約電力を抑えるなどしてピークの消費電力の大幅削減を検討している。(オルタナS 大下ショヘル)