このプロジェクトが始動してから約一年。「被災地に雇用を生みたい」という渡邉さんの想いから始まり、その想いは一人の職人の心を動かすこととなった。亡くなった息子さんと同い年でもある佐藤さんは、来月から現地での生活をスタートさせるという。そして石川さんの技術を受け継ぎたいと、意欲を燃やしている。
「来年には他の商品をつくり、近い将来には海外に進出したい」と、渡邉さんは話す。被災地から生まれた良い商品を、海外にも届けたいというのだ。そして、一番の目的でもあり大きな目標は、被災地に工場を作り、そこで現地の人が働ける受け皿を持つことだ。
気仙椿ハンドクリームのブランド名は、「Heaven&Heart」。ロゴのHには、ハートが三つ書かれている。コンセプトは、「繋がり」。人と人、生産者と消費者が繋がることを願って書かれたものである。
同ハンドクリームの販売元はメイコーポレーションであり、サイトから購入が可能だ。椿油の保湿効果もあり、ローズの優しい香りがする。
震災から、あと約2カ月で二年が経とうとしている。被災地の復興には、地域の経済の活性化が不可欠である。現地の人の想い、職人である石川さんの想い、そしてこのプロジェクトに携わる全ての人の想いが詰まった気仙椿ドリームプロジェクト。これからの活動を見守っていきたい。(オルタナS編集部員=大森清香)
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