東日本大震災以降、自然エネルギーの開発が進んできていますが、秋田では2008年から壮大な計画がありました。それが「風の王国プロジェクト」。

「風の王国プロジェクト」はNPO法人環境あきた県民フォーラム理事長の山本博久さんら有志が進めているプロジェクト。秋田県沿岸と大潟村の民家から離れた場所に合計1000基の風車を設置しようと2008年から活動を続けています。

秋田県は風資源に恵まれた地だそうです。一般的に風力発電の適地として風速6m/s(地上30m地点)が必要とされていますが、日本海側の多くの地域でその条件を満たしています。

また、この構想では、1000基の風車を地元で製造するための工場の誘致も行う予定です。というのも、今まで県内に設置された風車はほとんどが県外で作られたもので、地元の産業として育ってこなかったため。さらに、資金の募集にも県民参加型のファンドを活用することで、県民へ廉価な電気料金で提供したいと考えているようです。

昨年の2月には、最初の足がかりとして、東北電力の電力買い取り制度で風車2基分(1990kWh)の売電の権利を得ることができました。また翌月には、大潟村が風力発電事業に参入すること表明しています。

製造から運営まで一環して地元で行なうことで、地元経済の振興と環境先進地域としての発展を目指す秋田県。1000基が並ぶ壮大な海岸風景がいつの日か実現するのでしょう。(オルタナS編集部=大下ショヘル)

■風の王国プロジェクト

 

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