TEAM iups(アイアップス)代表の西丸亮(さいまるりょう)です。私は 1988 年福島県いわき市小名浜出身で、現在中央大学大学院で公共政策を学ぶ24歳です。
学部時代は地元、小名浜の景観指定地区の研究をしながら、神奈川県庁でインターンシップ (2009-2010)をしたり、20 代の投票率向上を目指す学生団体ivote(アイヴォート) で、地方の投票率向上を促す企画担当(2010-2011)をしていました。
また、アイヴォートと並立しながら、2010年、福島県出身の在京の大学生が中心となって構成されたTEAM iupsを設立し、「地元外」からの視点で楽しく地元、福島について考える場や機会を創造する活動をしています。
物理的に距離が離れた場所(東京)から地元と当たり前に関わり、それを「趣味化」させることを目的としています。活動内容は、「情報発信」と「学びや対話の場づくり」をメインに行っています。
福島の大学生や社会学者、建築家などをゲストにお迎えしたトークイベントや、ウェブに(取材)記事を書くなどで情報発信をし、小学生から社会人までを対象としたワークショップや「あづまっぺ会」という福島県出身者限定の飲み会で学びと対話の場づくりを行っています。
東日本大震災以降は、この2つのメインに加え、復興ツアーやボランティアツアーのコーディネートなどでも情報発信に努めています。
■趣味から社会をみる、そして考える
私たちは「社会貢献に関心がないのが当たり前」ということ、あるいは「その視点から社会をみる」ということが大切ではないかと思っています。
私の話をすると、 特に田舎は、非正規雇用で働いている友人、10代後半20代前半で子どもが2・3人いる友人が多いのですが、そういった友人に「社会に関心持とうよ!」とか「社会貢献しようぜ?」といっても、余裕がないのが正直な気持ちだと思います。
社会問題解決に向けて時間や労力を費やす余裕があれば、家庭の問題や子どもの問題を解決するのが普通ですし、それが優先だと思います。
そこで私たちは、「趣味×社会貢献」という考え方を大切にしています。社会貢献に関心がない人たちでも、他に何か趣味や興味はあるわけです。
「まずは自分が興味のあることを見つけて、それを深める」ということが重要ではないかと思っています。例えば、ぼくの地元ではサーファーが帰り際にゴミ拾い活動をしています。これは「環境保全をしよう!」や、「海を守ろう!」と声高に訴えているのではなく、「自分たちのサーフィンをする環境を守るため」と思って清掃活動をしているのです。
一見、「サーフィン」と「社会貢献」といった相容れなそうな両者かもしれませんが、趣味を深めることで、結果的にそういった行動に結びついています。「趣味から社会をみる、そして考える」。このような掛け合わせは、非常に重要な視点だと思いますし、これからも大切にしつづけたい私たちのテーマであると考えています。
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