地雷は、未だ世界に1億個以上が残っているとされる。1時間に2人が被害に合い、被害者の約3割が子どもと女性だ。

「世界に150万台の自動販売機を持つコカ・コーラの強みを生かして、地雷撤去問題にあたりたい」と、同企画を考案した生徒は話した。

募金を敬遠している背景には、手間が掛かることと、寄付先団体を信頼できないことがあったと分析した。カラクリ式自販機で、いつでも、どこでも募金できるようにした。

アナログになっており、硬貨を入れると、人形たちが動きだし、日本から作業員が飛行機に乗って現地まで行き、地雷を撤去する作業の工程が見られるようになっている仕掛けだ。

デジタルではなく、あえてアナログにすることで、話題性が集まり、ソーシャルメディアなどで広がるのではないかと思ったという。

日本コカ・コーラベンディング事業部の花井誠司さんは、「グローバルに展開し、世界をプラスに回そうという弊社の指針と見事に合ったプランだった」と評した。

企業賞を受賞した瞬間、会場に付き添いできていた本田友美教諭は涙を浮かべ、「生徒たちは1年間、時にはぶつかり合いながらここまでやってきた。今までの苦労が結果となってうれしい」と話した。

総評する米倉さん

6社それぞれの企業賞の中から最優秀賞に選ばれるグランプリには、選出されなかったが、大会実行委員長で審査委員長である米倉誠一郎さん(一橋大学イノベーション研究センター教授)は閉会の挨拶で、「コカ・コーラしか売らないという発想が良い。私個人の意見では、(同校に)グランプリをあげたかった。審査委員長であるが、なぜかことごとく意見が反映されなかった」と米倉節を披露し、会場を笑わせた。

「勝ち負けではなく、今日でどれだけ成長したかが大切。一年間を掛けてここまで成長してきたように、ここで成長を止めずにいてほしい」と若者たちにエールを送った。(オルタナS副編集長=池田真隆)


受賞一覧は以下

「企業プレゼンテーション」部門

グランプリを受賞した常翔学園高等学校「じぇAむず」


各企業賞の受賞チーム

テーブルマーク:常翔学園高等学校「じぇAむず」(グランプリ)
クレディセゾン:西大和学園中学校「Ah!Squat Ch.」
スカパーJSAT:渋谷教育学園渋谷中学校「チームKHAOS」
大和ハウス:鴎友学園女子高等学校「大和家」
日本経済新聞:クラーク記念国際高等学校 千葉キャンパス「チームビクトリア」
日本コカ・コーラ:クラーク記念国際高等学校 横浜青葉キャンパス「Dreamar☆」

「人物ドキュメンタリー」部門

埼玉県立伊奈学園中学校「未来に化ける新素材」

「自分史」部門

埼玉県立皆野高等学校 宮城珠理亜


クエストカップ2013全国大会


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