−−今の時代に求められる理想のNPOリーダー像の条件は何だと思いますか。
高橋:社会課題を解決するというミッションを強く持つことです。NPOの市場はまだまだ育っていないので、それに関わっていくことは、生易しいことではないですから。
使命感を高く掲げて、まっすぐに向かっていけるかが重要です。NPOリーダーは抱いたミッションで周りを巻き込み、力を付けていくのです。
−−TABLE FOR TWO International(テーブルフォーツー)の小暮真久代表は、「NPOの強みはコネクティブネス(つなげる力)」と言っていましたが、高橋さんはNPOの強みはなんだと思いますか。
高橋:リーダーが抱いたミッションそのものですね。確かに、コネクティブネスは強みですが、ミッションがないと巻き込む力も生まれません。
−−社会課題を解決したいという想いは正しく、まっとうな意見だと思います。しかし、正しいことを言っているにも関わらず企業や行政、一般市民を巻き込むことができないNPOもあります。
高橋:どう伝えるかが問題です。ミッションそのものは高く掲げておく必要があるのですが、何の方法論も持たないで、単純にお題目のように述べているからではないでしょうか。
これは自戒も込めて言うのですが、「きれい事だけを言っても、相手には響かないのです」。私もこれまで数多くの企業に断られてきました。自分たちの立ち位置を客観的かつ俯瞰的に見て、相手の立場も考えた上で、提案していかなければいけません。