エシカルブランドEDAYA(エダヤ)が、3月20日~30日の11日間、六本木で展覧会「EDAYA JOURNEY」を開催する。同展覧会では、会期中に連日様々なイベントが催される。

EDAYAの作品は、一つひとつ職人の手によって作られている


「失われつつある無形文化を次世代に繋げたい」という想いから、フィリピンコーディリエラ地方で誕生したEDAYAは、昨年10月に日本での販売を開始したばかり。EDAYA誕生、またそれにかける想いについては、12月の記事をご覧いただきたい。

EDAYA代表の山下彩香さんと現地に住むエドガー・バナサンさんがduo edayaというユニットを組み、伝統楽器とジュエリーを制作・販売している。これらは、山下さんとエドガーさんがデザインをし、職人であるエドガーさんの手によって一つひとつ作られている。

展覧会会場の1階では、山下さんたちが、自分たちの足で歩き探し当てた竹楽器の名手たちを、写真や映像で紹介する。そこでは、秘境の地に生まれた音楽を堪能でき、なぜEDAYAの活動を行っているのかを、「感じる」ことができる。

「無形文化とは、人々が日々の暮らしの営みの中で生み出してきたもの、その暮らしそのものであり、生きてきた人々の生きた証だと思っています。そして、それらは、様々な人々の想いの交錯の中で生まれた、人の創造性の結晶でもあると思っています」と、山下さんは語る。

無形文化がどのようなものかを、言葉を使って伝えるには限界がある。今回は、言葉では伝えきれない部分を、「感じて」もらうことが、展覧会を開く目的のひとつでもある。

地下1階では、EDAYAのジュエリーと楽器が展示され、無形文化をプロダクト化するEDAYAの挑戦を見ることができる。

会期中は、連日さまざまなイベントが催され、多様なゲストが登場する。一見「無形文化」とは繋がらないように見えるものでも、山下さんが言う「人々が日々の暮らしの営みの中で生み出してきたもの、その暮らしそのもの」である限り、それらは無関係とは言えないだろう。

映画「Happy~しあわせを探すあなたへ」の上映会や、様々なゲストを招いてのトークイベントなどは、無形文化に馴染みのない人にとっても、充実した内容となっている。

21日19時30分からは、東京楽竹団とduo edayaがコラボし、ライブを行う。日本を拠点に、日本の竹の魅力を最大限に引き出した創作竹楽器を、制作・演奏している東京楽竹団と、フィリピンを拠点に、北ルソンの山岳民族の人々の生活に根付いた竹楽器を制作・演奏しているduo edaya。他では見ることができないコラボが、どのような音を奏でるのか、注目のイベントである。(詳細はこちら

また、25日19時30分からは、竹工芸家によるプレゼンテーションのあと、ワークショップでは実際に竹に触れることができる。日本人の私たちにも馴染みのある竹が、フィリピンでは、竹がどのような形で生活に溶け込んでいるのか、その違いを知ることができる。(詳細はこちら

今回の展覧会とイベントでは、現在のEDAYAのすべてが詰まっている。「私たちの今の取り組みを「感じて」もらい、その先の活動に可能性を感じてほしい」と、山下さんは話す。

EDAYAでは、20日からの展覧会とイベントのボランティアスタッフを募集している。スタッフとして携わることで、よりEDAYAの想いを感じることができるだろう。(詳細はこちら

EDAYAでは今後、今月中にクラウドファンディングREADYFOR?に挑戦をし、カリンガの村へ恩返しをするプロジェクトを開始する。情報を与えてもらうだけではなく、8個の村で子供たちへ伝統楽器について教える「伝統音楽教室」と「発表会」を行う予定だ。

昔の人が生きた証である無形文化を、村の子どもたちへと繋げていく。フィリピンの村や民族というとイメージが湧かなくとも、展覧会に足を運ぶことで「感じる」ことができる。そして、EDAYAの取り組みを、「知る」ことができるだろう。今後の活動が楽しみだ。(オルタナS編集部員=大森清香)


【EDAYA JOURNEY展】

会期:2013年3月20日~3月30日
   11:00-18:00(ただし、夜のイベントは19:00~)
会場:六本木ストライプハウススペース(地図はこちら
入場料:無料(イベントは有料)
主催:EDAYA JOURNEY展実行委員会
共催:六本木ストライプハウスギャラリー

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