メリットとしてはまず、生産者の社会経済状況が改善され喜ばれる、お客様に「これ欲しかった!」と喜ばれるということ。
それに加えて、INHEELSの共同代表の二人、プロボノやインターンのやりがいや満足度も(悩みは多いものの)高いのもメリットの一つ。
また、正直な現場の話としては、エシカルという付加価値のために、通常の新進アパレルブランドでは考えられないような有名雑誌やラジオ番組などにぽーんと取り上げられることもある。PRに関してはかなり恵まれた立場に自動的にポジショニングされていることになる。
どんなビジネスにも悩みどころは沢山あるが、難しい点としてはエシカルビジネスとなると数値化できない社会性や倫理性などと、やたらややこしいものが付随してくること。
INHEELSの社会性や倫理性をどのように表現し、消費者の心に訴えかけるかは私たちも日々試行錯誤中!
商品の素材調達や生産をすべて途上国で行っているので、生産が思った通りにいかない事は日常茶飯事!
先進国では考えられない交通状況や電力不足。フェアトレードやエンパワメントプロジェクトなど、途上国の中でも大手企業の選択肢からあぶれる生産者パートナーたちはまだまだ設備が整っておらず、納期は遅れまくり!「仕方ない!」と理解しながらお客様や卸先に平謝り。
デメリットのもう一点としては、エシカルファッションとうたっているだけに、「エシカル」という言葉に反応するお客様の層の反応が一番よく、よくも悪くもお客様の属性が偏っているのが現状。
このようなお客様であるから生産の遅れも理解いただいていながら、近い将来メインストリームでの勝負もできるように生産者とINHEELSは日々格闘中。全てはエシカルである事がメインストリームになる日のために。(寄稿・INHEELS共同代表 大山多恵子・岡田有加)
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