そこから他とのつながり方や、共に資金を得ていく話題へと拡がる。つまり発想力はNPOにとって欠かせないキーワードである。そのことからもアイディア・ラボ〔β〕という発想法のワークショップも定期的に開催している。

NPOの活動とは、コミュニティのために生まれたアイディアを未来に向けて社会実験を繰り返すことだ、と言い切ってもよい。そう、既存の方法では解決されなかった課題が、今ここに存在するのだ。

見過ごせない。それを乗り越えるためにNPOがあるのなら、アイディアを生み、試行錯誤を繰り返すことが役割であり、それを「働く」と呼ぶ。これは私が一般企業の勤めていた頃には持ち合わせていなかった解釈である。

私が得たものとは、この仕事への関わり方の解釈である。では失ったものとは…。「仕事に対する旧来の褒められる基準に喜ぶこと」だろうか。「よい会社に入社したね」の「よい」のことである。

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