――現在は治療についてどのように考えているのでしょうか。
永田:早期発見・早期治療はしないほうがいいと考えています。痛い、苦しいなど生活の質が落ちるような症状が出てから治療を受ければいい。
これは動物だけでなく人間にもあてはまると思います。乳がんなどの定期健診が薦められていますが、検査そのものが体に害を与えることがあります。
レントゲンに放射線被爆の可能性があることがその一例です。定期健診の目的は早期に病気を発見することであると言われていますが、最終的に長生きをすることだと私は考えています。
定期健診を啓発するならば、病気を発見できたかどうかではなく、定期健診を受けなかった人より受けた人のほうが長生きをしたというデータを示すべきだと思います。