既存のクラウドファンディングサイトと異なるのは、PR方法もだ。これまで、クラウドファンディングサイトは個人のツイッターやフェイスブックなどでシェアされることで拡散されていた。

シューティングスターでは、メディアとの提携で拡散する。佐藤代表は「ネットメディアにパートナーとなってもらい、プロジェクトを記事として紹介してもらう。記事を見て寄付した場合は、そのメディアにもお金が入る仕組みだ」と言う。

さらに、プロジェクトの紹介文章、動画、画像、リワード設計など有料になるが、プロに依頼することができる。「プロジェクトの内容事態は素晴らしいのに、告知文のできが悪く、十分に活動が伝わらなかった例を見てきた。プロに依頼することで、より共感を集める告知を行うことができるはず」。

現在、同サイト内で掲載されているプロジェクトは2つ。元NHKアナの堀潤氏と旅人で自由人の高橋歩氏が起案したものだ。堀氏は、自身が運営するパブリックアクセスを実現したメディア「8bit news(エイトビットニュース)」の運営資金の一部を集め、高橋氏は福島県の復興支援活動を掲載している。

佐藤代表は、「あらゆる分野で寄付の小口化を実現したい」と話す。今後の予定として、政治献金の小口化や自治体と組み、寄付金で税金を節約するプロジェクトを行うという。佐藤代表は若者の投票率向上を目指すNPO法人ドットジェイピーの理事長も務め、国会議員と地方議員合わせて600人ほどのネットワークを持つ。この人脈を生かしたプロジェクトを実施していくという。

佐藤代表は同サイトを立ち上げた背景をこう話す。「東日本大震災後、津波被害にあった居酒屋の大将から『ジャスト・ギビングを使って、再開に必要な資金を集めたい』と依頼を受けた。また、著名なDJからも『津波で流れたFM局を再建するための費用をジャスト・ギビングを活用して集めたい』と依頼を受けた。しかし、英国本部との約束で、ジャスト・ギビングは財務情報を公開している非営利団体に特化していたので、個人や株式会社は対象外だった。それでも、彼らのチャレンジ精神を消滅させたくないと思い立ち上げた。ここから小さなアクションを応援していきたい」と話す。

ShootingStar

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