神戸にある「カチートファニチャー」の工房では、職人が手仕事で、木のコモノやオーダーメイド家具を作っています。

今回紹介する木のピアスと花台は、同じ兵庫県にある多可郡の山で、林業家により手入れされた、間伐材(ヒノキ、スギ)を使用しています。

木のピアスと花台

この森林では、県内でも数少ない樹齢100年のヒノキ、スギの人工林が林業家により適切に管理されており、手入れの行き届いた良質の木材が生産されています。

また、皆伐はされておらず、樹齢100年の木も間伐で採られています。これらの木材は国産の間伐材の利用や、トレーサビリティの確保から更に一歩進み、適切な管理を行う林業家が、健全な森林作りを継続的に行える仕組みによるものです。

ピアスの鮮やかな赤色は、古代から使われてきた天然塗料のベンガラを使用しています。ベンガラは土から採取され、いずれ土に帰る環境循環型の塗料です。

そして、花台は天然のヒノキの香り、木そのものの表情を存分に味わえ、植物との相性もよく、木と花のあるゆたかな暮らしをお届けします。天然素材の心地よさで、ナチュラルかわいい、エシカルスタイルを楽しんで頂きたいです。

カチートファニチャーの木のものづくりは、「100年続くデザイン」を目指しています。それは、100年後も愛され続ける美しくシンプルなデザインであること、また100年続く持続可能な仕組み作りを意味しています。

素材調達や生産者といった、商品を取り巻く環境への負荷を最小限にすること。健全な森林づくりが実施されること。その手入れを行う林業家が適正な対価を得、仕事と生活を成り立たせられること。それらの循環により、その輪が拡大していくことが、「100年続くデザイン」には不可欠です。丁寧に作られた美しい商品と、日々を大切に、豊かに暮らすことが、元気な日本の森を育てることにつながると、私たちは信じています。(寄稿・カチートファニチャー綿貫カンナ代表)

カチートファニチャー

【綿貫カンナ】
cachito furniture カチートファニチャー代表
1984年神戸生まれ。大学生時より、フェアトレード活動、国際協力に関する研究、またデンマークでのエコヴィレッジ滞在等を経験。神戸大学大学院国際協力研究科にて国際学修士号を取得。フェアトレードを事業にする企業での勤務を経て、2013年1月、天然木家具とフェアトレード&エシカル商品を、製作・販売する「cachito furnitureカチートファニチャー」を起業。


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