同マガジンを運営するのは、複数人で構成される「私によくて、世界にイイ。」実行委員会。監修人には、女性向け雑誌『OZ Wedding』『Regina』の編集長を務めた麻生富貴氏がつき、トランスメディアの大谷賢太郎代表(39)が編集責任者となる。
エシカルとは、「倫理的・道徳的」という意味の形容詞で、「エコ」、「ソーシャル」、「フェアトレード」など、地球や社会、人に配慮した活動を総称して使用される。マーケティング会社デルフィスの「デルフィス エシカル・プロジェクト」が2012年7月に行った調査では、「エシカル」認知度は13%であり、前年度から2%上昇した。「フェアトレード」は50%で、「サスティナビリティ」は28%だった。
「エシカル」が世の中に出始めたのは、東日本大震災後だと言われる。震災後、消費を控える傾向になったが、購入した商品代金の一部が寄付されるコーズリレーティッドマーケティングや応援消費が台頭し、それらの消費活動を総称し、「エシカル消費」と言われるようになった。
さらに、「エシカルファッション」の勢いも増している。シーズンごとに大量の服を入れ替えるアパレル企業は製造や流通、消費過程で児童労働や環境汚染の温床となっていた。この過程でフェアな取引をし、服を販売するブランドのことを「エシカルファッションブランド」と呼ぶ。
オーガニックコットンを専門に扱うアバンティの渡邉智恵子代表は、「980円でジーンズが、800円でベストが買える時代になった。しかし、この値段でビジネスが成り立つことは通常なら考えられない。児童労働や搾取労働が行われているからである。消費の選択肢にエシカルを加えてほしい」と話す。
◆エシカルは需要過多?◆